ひつじと四重奏

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いつか見たまるまる

 

その日私は突然、コンビニのから揚げが食べたくなり行きつけのコンビニへ向かった。

夫婦で営んでおられる店舗で、買い物に行ったときは軽く雑談を交わす程度には常連だ。

 

から揚げと、飲み物を一本レジに通してもらっていると、自動ドアが開き蝉の合唱と共にバタバタと大きなトカゲが飛び込んできた。
トカゲは大慌てでレジ台の内側へ飛び込むと、タバコ棚のそばにある手洗い場にゲェゲェと何かを吐き出そうとし始めた。
よくよく見ていると、口からちょろりと細いしっぽが伸びている。どうやら、食べようとした手のひらサイズのトカゲが歯に引っ掛かり気持ち悪いようだ。

 

この大きなトカゲはコンビニに住み着いている。
我が物顔で水を流して落ち着いているところを見ると、レジの中までこのトカゲの縄張りなのかもしれない。


ちなみに、バックヤードでも大きなトカゲを撫でているのを見たことがある。

そちらは大人しそうで人慣れしていそうだったからご夫婦の正式なペットなのかもしれない。

家に猫を飼っていても外のノラを可愛がっていたりするような感覚だろうか。

 

家から近いこのコンビニで、夫と二人求人に応募してみようかと興味本位に話していたが、こんなに大きなトカゲが住み着いているなら大変そうなので、家に帰ったら夫に「やっぱりやめておこう」と言うつもりだ。


受け取ったから揚げと飲み物を手に持って自動ドアから外へ出ると、すぐ隣をトカゲが風のようなスピードで駆けていった。

 

ある日見た夢の話である。