ひつじと四重奏

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桜と自由な生きものたち

 

気がつけば随分と街中に緑が多くなった。

冬の間はごっそりと葉が落ちて寒そうにしていた職場近くのイチョウの木も、少しずつわさわさといとも簡単そうに葉を生やしている。


そんな様子を見て、父が以前、頭にやたらとスースーした匂いの液体を熱心に頭に塗っていたことを思い出し、(あぁ、なんて不平等なんだろう)なんてことを思いながら私は仕事に向かっているわけである。(父に言わせれば、完全に余計なお世話であり、そもそも父はスースーした匂いの液体を頭に塗るのはとうの昔にやめている)(諦めがついてよかった)

 

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さて、春だ。


ひらひらと既に散り始めている桜、みなさまはもう見ましたか。

私は、仕事を抜け出したり早く終わった日にメロスもびっくりな速度で帰宅し仕事道具をカメラに持ち替えたりして、おおいに満喫している。

あの薄ピンク色のかわいい花たちが、なぜこうも人々の外出欲を刺激するのか、不思議だ。

私ももちろん例外ではなく、「バーベキューもビアガーデンも嫌!」「外で食べるなんて嫌!」「虫が!」「砂が!」と学生時代から驚異のお外ごはん回避能力を持つ私が、「明日お弁当持ってお花見行こうかなぁ」なんて言っちゃうのである。


ここ一年ほど、例のコから始まりロを挟んでナで終わるウイルスのせいで、思ったよりも閉じ込められた生活を送っていることを考慮しても、結構凄いと思う。


“一年に一度しか咲かない、おめでたい季節の花が咲いている”


それだけでこの威力だ。


この季節の間に疑問に思ったことがある。

桜って、自分では増えないのになぜ毎年ちゃんと花をつけるのか。

調べればわかるのかも知れないが、敢えて調べず私見を述べたい。

 

桜って、女子なのだ。


男がいてもいなくても、綺麗に着飾って、納得のいく自分を目指している。

桜がSNSをやっていたら、フォロワー50,000人くらいの、オシャレアカウントになるはずだ。

フォロワーの男女比は、男3、女7くらい。

自分で好みのコスメを使えるように、ブランドを立ち上げたりYouTube始めたり。

そんな自分の力で楽しいことをガンガン探していけるような人に違いない——


※軽く調べてみると、桜は自分で増えないわけではないらしい。無知

※桜の中でも挿木で人の手が増やしたソメイヨシノが、自分では増えないらしい。


桜の知識をつけたところで、いざ。

と思っていた矢先、「明日お花見行こうかな」の「明日」は雨だそうだ。

残念ながら雨が上がった来週には、すっかり花は散っているだろうなぁ、桜吹雪のなか自転車で通勤したかったのに。

もっとも、私は朝に全く余裕がないので、桜をゆっくり見て楽しむ時間はないのだが。

 

朝といえば、最近旅行客を見かけることが増えた。

感染者は増えているけれど、人間の我慢もまた限界に近い。

私みたいに家に引きこもることが苦じゃなくても旅行したくなっているのに、アウトドア大好きなみなさまはもう、無理だろう。

今朝も、大きなキャリーケースに座ったお友達と楽しそうに話す、同じく大きなキャリーケースを傍に置き、一階に降りる階段の手前にあるガラスの扉にもたれてお尻をつけて座り込み、足を伸ばす女の子がいた。

人間って自由だったと思い出した。


話は葉に戻るけれど、植物は秋に葉を落とすと思っていたけど様々なものが芽吹くこの季節になって色を変え、少しずつ地面に葉を散らしている大きな木を知っている。

固定概念を超えて草木もまた自由にやっている。

 

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